第11章 生活の再建と闘争の継続

 これらの直接攻撃に対応するだけが駒場寮自治会の任務ではない。寮生活を充実させ、新入寮生を受け入れ、寮外生と駒場寮との回路を作り、学外にも広く駒場寮存続を訴えていく様々な活動が、これらの直接攻撃の間を縫って行われていく。その活動の中から、寮外に向けられた代表的なものを述べよう。

@ ROJC(寮オリエンテーション実行委員会)
 数多くの新入寮生を受け入れるために、駒場寮自治会はROJCを設置する。1997年度ROJCは、
@ 全国各地の予備校への「駒場寮案内」の設置
A センター試験での「駒場寮案内」の配布
B 東大二次試験・合格発表時・入学手続時の「入寮募集要項」の配布
C 受験生おつかれさまコンパ、合格おめでとうPARTYの実施
D 新入寮生歓迎コンパ
等の多様な活動を行った。また、入学時以外にも、留学生を対象とする外国語での駒場寮案内の作成、随時入寮願書を配布するなどして、97年4月1日以降現在までに50人近くの新入寮生を受け入れることができた。
 1998年度ROJCも、夏に予備校での宣伝活動・受験生との交流会を実施する等、活発に活動している。現時点ではまさに「入寮募集要項」作成作業の大詰めに入っているところだ。
A 駒場寮連絡委員会・クラスルームの設置
 1996年6月、駒場寮自治会はこれまで駒場寮が果たして来たクラス交流機能の強化を目的に、「クラスルーム」を設置した。1997年度は、入学時からの定着を目指し、クラスルーム関連の業務を担当する「駒場寮連絡委員」を確実に選出してもらうことと、会議の活性化に努めた。その結果、40クラス以上からクラスルーム使用の申込みを受け付けることができた。98年度も同様に募集を行い、さらなる駒場寮の活性化を図っていく予定である。
B 寮祭
 1997年度は、春・夏・秋と寮祭を行った。寮祭の主たる目的は、駒場寮の存在感を提示することであり、、特に、寮生となることの魅力を提示することが主な目的である。具体的内容には、本冊子にも記載されているのでそちらも参照してほしい。
C その他の活動
 普段の活動としては、駒場寮に関する情報を多くの人に知ってもらうことが第一の課題となる。1997年度に行った主要な活動について述べよう。4月22日には、主に新入生を対象にし、法的措置を中心に駒場寮問題の全体を取り扱う「駒場寮問題報告集会」を行った。6月22日には、田中秀征・長谷川和彦(映画監督)他の駒場寮OBを招き、駒場寮経験を語るシンポジウム「自治と大学と社会」を、「駒場寮存続を支援する会」の協力のもと行った。
 定期的なものとしては、毎月第三木曜日に行われる教授会での抗議活動・「駒場寮連絡委員会」・毎週木曜昼休みに北寮前での情宣活動等を行った。また、寮問題に関する文書は随時教室に配布している。

[第12章→]