以下は執行官によって寮内に掲示された「公示書」です。


「1996年8-9月」 | 資料集成

                     平成8年(執ハ)第 915 934 号

公 示 書

  (事件番号)  平成8年(ヨ) 第4302号
  (債権者)   国
  (債務者)   別紙のとおり

 標記の事件について、東京地方裁判所がした仮処分決定に基づき、次のとお りに公示する。

1 債権者は、下記仮処分物件の占有を他人に移転し、または占有名義を変更 することを禁止されている。

2 執行官が、平成8年9月10日下記仮処分物件の債務者の占有を解いて、これ を保管中である。
 ただし債務者に限り、使用を許した。

(注意)下記仮処分物件の処分、公示書の損壊等をした場合刑罰に処せられる。

平成8年9月10日

              東京地方裁判所執行官 (名前) (印)

(仮処分物件の表示)

 1 東京都目黒区駒場3丁目8番1号
    東京大学教養学部内旧駒場寮
   鉄筋コンクリート造3階建(中寮)床面積3570平方メートル

 2 同上
   鉄筋コンクリート造3階建(北寮)床面積3570平方メートル

 3 同上
   鉄筋コンクリート造3階建(明寮)床面積1874平方メートル

 さらに問題となるテクスト(※オリジナルは縦書き)

上  申  書

              債権者  国       
              債務者 (個人名)    
                      ほか十九名

 右当事者間の東京地方裁判所平成八年(ヨ)第四三〇二号不動産仮処分申立事 件につき、強制執行日が平成八年九月一〇日に予定されておりますので、債務 者に対し、同日以前に仮処分決定の送達がされますと執行に支障が生じるおそ れがありますので、右送達を平成八年九月十三日以降にしていただきたく、上 申いたします。

 平成八年九月二日

              債権者  国       
              右指定代理人 (個人名)(印)

 東京地方裁判所民事第九部 御中

 つまりは要するに、9月10日に仮処分の強制執行をすることを前もって寮に 知らせてしまうと、いつも説得隊がされているみたいに阻止されてしまうから、 それ以前には知らせてくれるな、とお願いしている。


「1996年8-9月」 | 資料集成