駒場寮が存在する理由〜〜〜駒場寮の意義を考える シリーズビラ No.4 |
駒場寮は広く学内にも開かれています。 寮外生にも実感できる駒場寮の意義が、こんなにも。 |
●前回までのあらすじ
駒場寮は、苦学生にとっての「教育の機会均等」を保障する学寮として、学生の負担にも耐えうる安価な住環境を提供してきました。また駒場寮は、長期に渡って積み重ねられてきた自治の慣行に基づく、真理探究の場である大学に相応しい完成度の高い寮自治を実践しています。さらに、駒場寮の相部屋制度を基盤とする寮生活は、論理的表現力や協調性などの社会生活に欠かせない能力を育むほか、人間的成長・人格成長を促進するのに有益なものとなっており、駒場寮が教養教育の一翼を担う学寮としての意義を実践していることを物語っています。 このように、教育の機会均等を保障し、自治=民主主義を実践する、また人格成長を促進する場としての駒場寮の意義・価値は、非常に大きなものであることが分かります。一方で、教養学部当局が駒場寮の代替施設であると主張する三鷹宿舎では、生活に最低限必要な金銭的負担が駒場寮の3倍以上にもなることや、自治が非常に限定されていること、また個室化や部屋面積の縮小により相互人格の成長の可能性が閉ざされていることなど、駒場寮の意義を代替するものとはなり得ていません。 |
■寮生ではない人にも意義ある駒場寮
これまでの3回にわたるシリーズビラでは、主に寮生になるこれまでの3回にわたるシリーズビラでは、主に寮生になることを通じて体験できる駒場寮の意義を述べてきました。今回は駒場寮のその他の意義、つまり寮生になっていない人でも実感できる駒場寮の意義を考察してみたいと思います。
以下に述べるこういった意義や機能は、駒場寮が本来学内に存在する公共の施設であり、寮生だけでの特権的・独占的な使用が許されてよいものではなく学内に広く開かれているべきだ、という考えに基づくものです。また実際これまでにも、以下に述べるような施設を通じて駒場寮とその意義を実際に体験している学生は多く、そういった学生が積極的に駒場寮に関わることによってさらに駒場寮の意義が深まり、駒場寮がますます発展してきたからです。
それ故、寮生であるなしに関わらず、多くの学生が駒場寮を積極的に利用することは非常に望ましく、今後の駒場寮の発展にも寄与することだと思います。ただ、利用する上では自分も駒場寮を構成する一員だという自覚と責任感を持って、良識ある行動を取ってほしいと思います。これは当然、駒場寮だけでなく大学や社会全般についても言えることでしょうが。
またもちろん、駒場寮は東大生なら誰でも入寮資格がありままたもちろん、駒場寮は東大生なら誰でも入寮資格がありますので、前回までのビラで述べてきたような寮としての駒場寮の意義も、寮生ではない皆さんにも(間接的とは言え)依然として保障されていることを付記しておきたいと思います
■仮宿泊(かりしゅく)制度について
まず何と言っても、駒場寮は寮という名の宿泊施設として、多くの学生に学内で寝泊りする施設を保障しています。これは様々な理由でキャンパスからの帰りが遅くなった時などに、手近で気軽に宿泊できるばかりか、宿泊代が一泊200円(冬期は300円)で済むということから、外国から来た学生をはじめ、これまでにも多くの学生に利用されています。
仮宿泊制度も、利用者だけの利益に留まらず、仮宿泊者との交流を通して寮生や駒場寮にも良い刺激が与えられるという点から、駒場寮全体にとっても非常に有意義なものであると言えます。また同時に、宿泊施設の保障により学生の活動の時間的制約を無くしていることから、学生の自主活動を推進するという駒場寮の理念を実現するものともなっています。
■クラスルーム・会議室などの貸出施設
駒場寮では他にも、クラス単位での自主活動の推進のために駒場寮では他にも、クラス単位での自主活動の推進のためにクラスルームの貸出しを行っています。今年も50以上ものクラスがクラスルームを利用して、クラスコンパなどのクラスでの交流や、駒場祭(特に文III劇場)・新フェスの準備などに活用していました。現在は冬学期に申請したクラスの使用が始っています。
また他にも、会議室やコンパルームの貸出により、駒場寮はサークル・クラスでの活動や自主ゼミなどの重要な拠点となっています。また、今年の1月までは、教科書販売所の横にあった南ホール(旧寮食堂)という大きなホールも貸し出しており、音楽・劇団系サークルなどに広く使われていましたが、学生の反対を無視した教養学部当局による強行工事によって取り壊され、今では更地(しかも立入禁止)にされてしまいました。
■秋の寮祭・駒寮カフェ
駒場寮北寮の入ってすぐ右には駒寮カフェがあり、毎週月・水・金の午後にカフェの運営を行っています。少しでも駒場寮に興味を持たれた方は、駒場寮に触れる手始めに、駒寮カフェを覗いてみてはいかがですか。
また、今月11月19日から23日まで、駒場寮では秋の寮祭を行います。寮内外との交流を実現する中で、駒場寮の意義を実践し寮の価値を高めていく絶好の機会として、様々な催しを行う予定です。また、現在寮祭企画として広く学内に企画を募集しています。駒場寮の意義を一緒に味わいたい方、是非企画を持ち寄って来てください。ではまた
1999.11.08
駒場寮委員会