教養学部長大森彌名で「債務者規定」された人に送付されてきた文書



※強調は引用者によるものです


○○○○君

 平成9年2月5日、国は貴君を相手取って明け渡し断行の仮処分を申し立てました。
 この仮処分申立が認められますと、貴君に対して仮処分の執行がなされます。具体的には、執行官の手によって、身柄および荷物等が強制的に搬出されることになります。そして、貴君がその時点で旧駒場学寮を占有していれば、この執行に要した費用は、法律上貴君の負担となることに注意してください。総額で1億円以上、1人当たり200万円以上になる可能性があるとの説明を受けております。この金額は執行に要する費用だけであり、貴君が旧駒場学寮を占有していたことに対する損害賠償とは別個のものです。そして、これは、国が貴君に対して有する債権であり、東京大学にはいっさいその支払いを猶予する権限はありません。支払いがなされなければ、貴君の財産、たとえば就職後の給料債権が差し押さえられることになります。

 教養学部長としては、貴君を国を債権者とする仮処分の債務者とすることは何としても避けたいと思います。荷物などが旧駒場学寮内に残っていても、そこを占有するつもりのない人は、すみやかにその旨を学生課に申し出てください。また、現在、旧駒場学寮建物を占有している人も、すみやかに退去し、学生課にその旨を申し出てください。3月5日までに退去が確認された場合には、貴君を国の申立の債務者リストからはずすこと、あるいは、執行の対象から外すことを、当局にお願いしたいと思います。

 なお、新しい住居が見つかるまでの臨時措置として、本年3月25日までに限り、三鷹国際学生宿舎の臨時使用を認める用意もあります。

平成9年2月25日

東京大学教養学部長 大森 彌