9月3日に学部当局が放火に乗じて電気供給を停止してから、現在に至るまで、駒場寮生は暗闇の中での生活を余儀なくされています。
電気の止められた9月3日は試験期間でした。多くの学生が試験勉強をしなければならないまさにそのときに電気が止められたのです。2年生は進振りを目前にして、1年生は必修を多く控えての停電でした。寮生は一生を左右する試験の前であるのに勉強をまともにすることができなかったのです。
皆さんは、まったく電気がない生活というのを体験したことがあるでしょうか。部屋に帰っても日没後の生活はまったく不可能となり、ろうそくの明かりでは、勉強することも読書もできません。冷蔵庫の中のものは腐り、階段や自分の部屋でも転んでけがをしそうになります。さらにろうそくを使用するため、火災の危険性が高まる上、起こってしまったら対応も十分にできません。さらには冬が近づいているのに暖房器具も使えず、これから寮生はどうやって生活していけば良いのでしょうか。こんな生活が憲法で保障される文化的な生活とはとうてい言えません。寮生の生存権はまさに侵害されています。
寮生の初期消火の努力や夜間の見回りを尻目に、電気を止め多くの署名を無視し、大森学部長は「首にかけても盗電させない」として絶対に寮に電気を復旧しないという態度を崩していません。
そもそも駒場寮問題とは、学生の当初からの反対意見を無視し、「廃寮」を強行しようとして生じた問題です。自らの非を「学部が先に足を踏んだ」として認めざるを得ないような状況になっても、予算もついていないCCCL計画に固執し、「廃寮」は前提として誠実な交渉に応じなかった結果なのです。学内で話し合いで解決すべき問題を法廷にまで持ち込み、さらにはその相手を電気をストップして追い出すことによって問題を解決するなどという暴挙が許されるはずがありません。こんな暴挙がまかり通れば、当局に従わない人間・組織は誰でも実力行使によって排除される、そんな大学が生まれてしまいます。
当局の暴挙を食い止めていくためには、学生皆さんの力が必要です。ぜひ署名やクラスアピールで当局の火災に乗じた電気供給停止を糾弾していきましょう。